プログラミングで使う考え方のひとつ「繰り返し」とは?
「繰り返し」はその言葉どおり、ある命令をくりかえすことです。「反復(はんぷく)」「ループ」ともいいます。
あるときナマケモノのナマジは、友達のピンにこんなことを言われました。

「ちょうちょちょっととってちょうだい」を1000回しゃべるプログラムを作って!
もしや…チョウチョちょっと取ってちょうだい…Σ(T□T)〣
それを1000回?!

“ちょうちょちょっととってちょうだい”
“ちょうちょちょっととってちょうだい”
“ちょうちょちょっととってちょうだい”
“ちょうちょちょっととってちょうだい”
“ちょうちょちょっととってちょうだい”
“ちょうちょちょっととってちょうだい”
・・・・・
これはたいへん!
1000回続けるとなると・・・、命令文を1000行も書かないといけません。
そこでナマジは考えました。
プログラミングの命令文の一つ「繰り返し」を使って書いてみよう。

「繰り返し」のプログラミングで書き直してみると・・・
“以下を1000回くりかえす”
“ちょうちょちょっととってちょうだい”
たった2行書いただけで完成だ!!

1000回命令文を書く手間暇がたったの2行で済んでしまいました。
しかも、”ちょうちょちょっととってちょうだい”と1000回書いたり言ったりするのは至難の業。
でも、繰り返し処理を書いてしまえば、間違えることなく正確に1000回繰り返すことができます。
効率よく、しかも正確にできて、コンピューターのいいところ全開!なのが「くりかえし」ですね。
「繰り返し」は日常にあふれている
ちょっと身の回りを眺めてみると・・・

学校の授業で、同じ時間割が毎週くりかえし行われているよ

時計は24時間365日、ずっと同じ動きをして時を刻んでいるよ

冷蔵庫は、暑い熱は外に出して、冷たい空気を中に送るサイクルをくりかえし続けているよ
「繰り返し」はいろんなところで発見できますね。
「繰り返し」は私たちの日常生活にも、コンピューターにも、たくさんの繰り返し処理で溢れています。
ここで一つポイントが。
それは、終わる合図があること。
電源をオフにすれば冷蔵庫も時計も止まります。
学年が変われば時間割も変わります。
コンピューターはプログラムされた通りに動きます。なので、終わる合図が来たら処理を終了します。
もし、終わる合図がなかったら・・・ずっと動き続けます。コンピューターの電源が落ちるかしない限り・・・!
「ずっと繰り返す」という命令もありますが、そうでない場合は終わらせる条件も必ずプログラムしなければなりません。
プログラミングでも、日常生活でも、「繰り返し」がある時には終わるタイミングを明示的に意識することを心がけたいですね。
生きてくるプログラミング的思考力「繰り返し」
パターンの発見
「くりかえし」を作るために、まず「パターン」をみつけることが大切です。
いっけん散らばって複雑に見える問題も、類似性(にているものどうし)とパターンを発見すると、あんがい規則性があることに気づきます。
規則性がわかったら、「繰り返し」のプログラムを作ってしまえば解決です。
もしパターンをみつけることなく、やみくもに目の前の問題をやりつづけたら・・・
時間も体力もいっぱい使うことになりそう!

プログラミング的思考「繰り返し」の大切な要素
- 問題の中で、共通点や似ている点を探すこと
- 問題の中で、規則性を見つけ出すこと
- パターン化して効率よい処理を作り出すこと
同じことをずっとやっているな〜、となんとなく思うことがあったら、ちょっと一歩立ち止まってみて眺めてみると、もしかしたらパターンが発見できて、工夫次第では「繰り返し」処理に落とし込めるかもしれませんね。
実際にプログラミングやプログラミング学習をやってみると、「繰り返し」の思考力が深く理解できて、日常にもっと生かすことができるようになるかもしれません。「繰り返し」を学べるプログラミング教材はこちらから。